「今までなかったけど、こんなのが欲しかった!」

 6月28日発売の週刊ダイヤモンド「いまから始める!IFRS実践術」は、読者の方のそんな声にお応えします。

 日本でも、IFRS(国際会計基準)についての理解が浸透してきました。そして最近の関心は、「それで具体的にはどうやって対応すればいいの?」というところまで進んでいます。

 そこで本誌編集部では、先行してIFRS導入の準備に取り組んでいる企業13社へ取材を行ない、現場の“生の声”を拾ってきました。導入のための専門書が出始めているなか、雑誌だからこそ“わかりやすさ”と“具体例”にこだわったのです。

 その具体例を詰め込んだのが「実践編」で、特集のメインディッシュです。先行企業の取り組みはまさに“生きた教科書”。おカネをかけない対応方法から経営陣への説明の仕方、現場・海外子会社をうまく巻き込む工夫など、知られざるプロジェクト担当者たちの努力、苦悩などを明らかにしていきます。

 読んでいて「うちの会社の準備は大丈夫か?」と心配になってきた読者の方のために、「診断編」を用意しました。自社がヨソと比べて遅れていないかチェックできます。

 逆に、「経理じゃないから大丈夫」と安心している読者の方は要注意です。自社でIFRSが導入されたら、あなたの評価基準が変わるかもしれません。取引き先が導入したら、それに合わせた提案が必要になる可能性があります。

「上場企業じゃないから大丈夫」という方も油断しないでください。後々非上場企業に適用の対象が広がる可能性もゼロではありません。

「基礎編」も用意しています。最低限抑えておきたいことから高度な内容まで網羅したので、イチからIFRSを勉強したいと思う方は、こちらもお読みください。

 IFRS導入で思い詰める必要はありませんが、早めに対応を始めるにこしたことはありません。わずかでもこの特集が、日本企業のスムーズなIFRS導入のための一助になれば幸いです。

 最後になりましたが、取材にご協力いただいた先行13社のご担当者の皆様に、この場を借りて感謝を申し上げます。お忙しいなかご対応いただき、ありがとうございました。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 鈴木崇久)

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