この記事の内容を検証するために、概要を以下に記述しておこう。

「成約価格はアベノミクス以降の金融緩和で直線的に上がっているが、在庫が急増し始め、前年同月比の伸びが鈍化し始めている。需給バランスは急速に悪化しているので、トレンド線を維持できなくなるタイミングが近々やってくる。その際には価格が頭打ちになり、在庫がだぶついているので、販売期間が長引くリスクが高く、売却意思があるなら早めに売った方がいい。そのための想定成約価格を知るために、『住まいサーフィン』の自宅査定を使う人が多く、すでに7万件使われている。その想定成約価格で売るか、当面売るのを辞めるか、決断のときである」

4ヵ月前と足もとを比較
潮目が変わった決定的な証拠

 昨年10月に前述の記事を掲載してから、データが4ヵ月分増えた。その前のグラフは以下のようになっていた。在庫が急上昇しており、価格が伸び悩み始めたことが見てとれる。

◆都心3区の成約平方メートル単価と在庫件数

徹底検証!マンション価格の潮目はこう変わった(注)(2015年7月まで) (出典)東日本流通機構

 それに対して、4ヵ月後の結果は以下のグラフのようになった。直近の2015年10・11月データでは成約価格が大きく下がり、腰折れが鮮明になっている。そして、在庫の急増は想定通りに右肩上がりになっている。売り出し中の単価と成約した単価の乖離幅は拡がり、市場の売れ行きが急速に鈍化していることが想定される。価格が上昇する局面は終了し、潮目は変わっていると言って間違いないだろう。

◆都心3区の成約平方メートル単価と在庫件数

 

徹底検証!マンション価格の潮目はこう変わった(注)上記の4か月後の2015年11月まで (出典)東日本流通機構

 

 この記事の冒頭で説明したように、新築供給側の情報を集めてもそれは売主の希望であり、売れる保証はなく、市場動向がわかりにくくなるケースが多い。そこで、購入側の意識を調べるという業界とは真逆のアプローチを取ることにした。「住まいサーフィン」では、足もとの3ヵ月間に購入を検討していた人の意識調査を8年ほど続けている。特徴的なデータを価格が上がり始めた2年前と比較して、解説付きで紹介しておこう。