日本の金融政策で初のマイナス金利
“普通の個人”のお金はどうしたらいいのか?

「マイナス金利時代」の資産運用術とは

 1月29日、日銀は「黒田バズーカ第3弾!」とも呼ぶべき、マイナス金利政策を発表した。具体的には、民間銀行が日銀に保有する過剰な準備預金部分に対してマイナス0.1%の利息を徴求するものだが、日本の金融政策としては初のマイナス金利だ。

 その効果は、銀行が余剰資金を安心して置くことができる有力な場所に、場所代が掛かるようになることだ。デフレ脱却に向けた政策の文脈では、直接的には、銀行が余剰資金を貸し出しに振り向け、市中に出回るお金が増えることが期待される。しかし、優良・有望な貸出先や資金需要が急に増えることはないので、この効果は限定的だろう。

 銀行は、余剰資金を日銀当座預金に置いておくとコストが掛かるので、相対的にはお金の安全な置き場所である国債には買いが殺到する理屈であり、現に、長期国債の利回りは急落した。2月2日現在、10年国債の流通利回りは0.08%である。

 他方、為替市場の主たる参加者である銀行にあっては、円の運用が一段と困難になる。従って、マイナス金利政策には、為替レートを円安に動かす影響力があるはずだ。現実に、対米ドルの為替レートは1ドル120円を超える円安に向かい、これに伴って、株価が急騰した。

 資本市場の動きを見る限り、「バズーカ」の名に値するかどうかはともかくとして、今回のマイナス金利導入は、デフレ脱却に向けた金融緩和策として、一定の効果はあると見ていいだろう。

 本稿では、こうした金融環境の変化を受けて、普通の個人がお金の運用をどうしたらいいのかについて考えてみたい。