ファイナンス理論は大きく、投資理論(インベストメント)と企業金融理論(コーポレート・ファイナンス)の2分野で構成されている。前者は余剰資金の運用に関する理論であり、後者は金融市場からの資金調達に関する理論である。両者は互いに密接に関係している。
投資理論と企業金融理論
ファイナンス理論は大きく、投資理論(インベストメント)と企業金融理論(コーポレート・ファイナンス)の2つに分けられる。前者は企業に余剰資金を提供して運用したいと思っている投資家の理論、後者は事業に必要な資金を金融市場から調達したいと思っている企業側の理論と言うことができる。図のように、両者は表裏の関係にあり、互いに密接に関係している。
金融市場において、調達側の企業はなるべく低利で資金を調達しようとし、運用側の投資家はなるべく高い利回りで資金を運用しようとするため、激しい競争が展開される。こうした利益追求競争がある一定のところで均衡を保った状態のときに金融市場での取引が成り立つ、というのがファイナンス理論の考え方だ。
投資理論
投資理論では、投資家が投資した際のリスクと利回り(リターン)の関係や、投資対象資産の価値・価格が主要なテーマとなる。