――なぜ彼らは、就活日程の変更という強い風に煽られながらも、無事に目標の内定へたどり着けたのでしょうか。

日本生産性本部「職業のありかた研究会」の岩間夏樹座長 Photo:DOL

 確かに、経団連加盟企業での面接解禁日の後ろ倒しという日程変更が唐突に行われ、目まぐるしい変化に翻弄されてふらふらし、心もとない感じがしたのも確かです。

 ただ、就職氷河期のときには未内定のままで卒業するケースが少なくなかったのに対し、経済状況の変化で採用状況が好転したことが良い結果に結びつきました。厚生労働省の発表した2月1日時点での『大学卒業予定者の就職内定率』は87.8%と前年を1.1ポイント上回っていました。基本的には企業業績が堅調に推移しているので、一部の企業を除いて、採用も多く、採用数は前年同程度、やや増やした企業が目立つ格好となりました。

 とはいえ、スケジュール変更であたふたした企業もあり、それが早期に内定を出し、就職活動を終了するように求める「オワハラ(就職活動終われハラスメント)」という現象にもつながりました。学生はより良い就職先の内定がほしいですし、企業側は人員を確保したいという双方の思いから混乱も起きたようです。

新入社員の特性は
売り手市場か買い手市場かが左右する

――ここ最近の新入社員と比較して異なる部分はありますか。

 昨年4月入社と今年入社の新入社員に大きな差はないように思いますが、いわゆる就職氷河期は一昨年頃から脱出し、その好転具合が各年の新入社員の意識に影響しているように感じます。一昨年は好転し始めていてもまだこわごわといった感じで、楽な就職活動とは言い切れませんでした。しかし、昨年からは楽勝ムードが漂い始め、今年はさらに学生自身が想定していた所よりワンランク上の会社に決まったというケースが多いようです。