「入試組ですか、推薦組ですか」
この質問をせず適性を見抜くには?

 この推薦組の増加が企業の採用担当者を戸惑わせている状況について、どのように捉えるべきでしょうか。

 会社は大学という肩書だけに頼らずに、人物評価を厳しくおこなう必要が出てきたということではないでしょうか。「〇〇大学の〇〇学部卒なら間違いない」と決めつけることなく、学生時代に形成された人格や能力など選考プロセスであぶりだす工夫が必要になったのです。

 具体的には面接での工夫が必要かもしれません。例えば、会社が推薦組に対してネガティブなイメージを持つ原因となっている主体性の低さ、ストレス耐性の低さ、適応力の低さを見破るため、的確な質問を準備することです。

 例えば、「これまでで一番長続きしたことを教えてください」という質問でストレス耐性を見破ろうとする人事担当がいます。ストレス耐性が高いなら何ごとも長続きする…との観点でしょう。あるいは「これまで失敗や挫折を経験した時にどのように対処したか」を尋ねる質問。これも挫折や失敗にどう向き合ったかでストレス耐性を見破るものです。

 さらに、主体性を見破るためなら「学生時代に最も力を入れたことは何ですか」といった基本質問に「そこであなたはどんなことを考え、どんな行動をとりましたか 」といった掘り下げる質問を加えます。

 会社としては、その学生に自社に対する適性があれば推薦組だろうが受験組だろうが、関係ありません。「あなたは一般ですか?それとも推薦ですか」などという下世話な質問を避けて、選考をしていきたいものです。

 また、学生も推薦だから就職活動で不利かも?などと心配する必要はありません。それより、学生時代に能力を高める努力と充実した学生生活を過ごすこと。そして、その経験を語れる準備をしておくこと。これができれば推薦組と受験組なんて関係ありません。