「ダメリーマン」が覚醒した入社2年目
岩瀬 今そのことを、熊谷さんが自己分析するとどう思われます?
(ここから、上司・部下の説教モードに)
熊谷 冷静に振り返ると、まず式の重要性を明らかに認識していなかった。遅れてもそんな大惨事にはならないだろうと、高をくくっていました。あと、まさか7年も前の話をこんなにドン詰めされるとは思ってなかったんで、今オヨオヨと震えています。
岩瀬 内定式を無断欠席して、どうなりましたか?
熊谷 大惨事になりました。さらに悪いことに携帯の電池が切れていて何の連絡もいれられず、人事は怒り心頭。内定式当日は、僕の同期が、「熊谷の行方を知らないか」と人事の方に尋ねられ大変だったそうです。
さらにその前日か何かにTwitterで「カンボジアでワニ釣りなう」的なことをつぶやいていまして。
岩瀬 それは怒られたでしょう。
熊谷 当たり前ですが、死ぬほど怒られました。大学の学食の一角で、大声で1時間半くらいの説教。こんな感じで華々しく社会人1年目になりました。暗黒時代の幕開けです。
岩瀬 その一件で、改心はしなかった?
熊谷 そう簡単には変われませんでしたね…。サラリーマン1年生の時は、本当に、会社をサークルの延長くらいに考えていた節はありました。
岩瀬 どんな失敗がありましたか。
熊谷 失敗や怒られたことは無数にありまして、およそ数えきれません。
岩瀬 例えば、入社1日目はどう過ごしたのですか?
熊谷 僕の上司と、さらにその上の部長とで、飲みに連れていってくれたんです。ですが、部長があまりお酒の強い人ではなくて、すぐ寝てしまったんです。で、僕が「いや〜部長寝ちゃいましたねえ〜」みたいなことを言ってから、軽い感じの口調で「おやすみなさ〜い」と言って彼の頭をなでたらしくてですね(※本人もうろ覚え)、次の日、僕の上司から2時間半ぐらい別室で説教されました。
岩瀬 物産の部長といえば、結構偉い方ですよね。
熊谷 かなり偉い人ですね。なので上司に、「お前が昨日言ってた『おやすみなさい』って一体何なのか」と、ひたすら詰められました。「おやすみなさいとは何か」って、かなり哲学的な質問ですよね。