功さんは退職金を元手にインドネシアのコテージを購入し、2人で住み始めました。趣味のゴルフを好きなだけ楽しめるのが何より幸せでした。そしてあっという間に10年が過ぎようとしていました。妻の離婚宣告はそんな矢先だったのです。

 昨年末、妻は日本にいる家族に会うため、息子や孫が住む岡山へ戻ったのですが、これが諸悪の根源でした。帰国の前と後では、妻が別人にように変わってしまったのです。

 結婚当初、妻は「私はお金より愛の方が大事だと思っているわ」と言っていたそうです。なのに、一体、何があったのでしょうか?あくまで功さんの推測の域を出ませんが、息子が妻に対して「あんな男のことは見限って戻ってきなよ」などと余計なことを吹き込んだのではないかと言います。

 もちろん、妻は功さんに対して何の不満もなかったわけではなく、細かいことを挙げればキリがありません。しかし、功さん夫婦はすでに齢70を超えており、しかも海外で暮らしており、互いの資産を現地で投資しているのに、わざわざ離婚するとは狂気の沙汰。残りの人生を考えたら、わざわざ籍を抜き、財産を分け、離れ離れなるための「離婚手続き」に多大な時間を費やすなど、馬鹿馬鹿しいと言われても仕方がないでしょう。

間近に迫った夫の介護の覚悟がなかった?
生活費も負担せず貯金を使い込んでいた妻

 実際のところ、具体的な離婚の話が出てからも半年間、妻は功さんのコテージに居座っていたので、「同じ空気を吸うのも嫌なほど」ではなさそう。少し我慢すれば一緒に住むことができる程度の夫婦関係だったようです。それなら妻はあえて何もせず、多少の不満は飲み込んで、そのまま天寿をまっとうするという選択肢もありそうですが、なぜ「離婚」を選んだのでしょうか?

「今年に入ってから急に健康に自信が持てなくなってきて…」

 功さんはそんなふうに嘆きます。それもそのはず。功さんはすでに78歳。今までに大病をしたことはないにせよ、日々の生活で「衰え」を隠すことはできず、例えば、少し歩いただけなのに胸が苦しくなったり、手足に痛みを覚えたりしており、また食も細り、何を食べても美味しく感じなくなり、体重は1年間で6kgも減ってしまったそうです。少しずつですが確実に弱っていく夫を、一番近くで目の当たりにして、妻はどのように感じたのでしょうか?