心の外には「意味」はない
私たちの心の外に、それ自体として本来的な意味を持つものはありません。
私たちが見ているのは、私たちが心、すなわち思考を使って、意味を与えた感覚データなのです。色はこの世にある独立した事実ではなく、私たちが自分の心でつくる経験だという事実に、私は今も驚嘆するばかりです。脳の仕事は、私たちが感覚によって認識したデータを処理することなのです。
心理学者のクリスティーナ・ホール博士は、こう言っています。「認識は事実ではなく鏡だ。私たちが見ているのは、自分の心理状態が外に投影されたものにすぎない」
私たちは自分の心というカメラが周囲の環境を認識し、自分はそれに反応しているのだと考えがちです。でも、実際は大きく異なります。
あなたの心は、カメラではなく、巨大なスクリーンに思考を映し出す映写機に似ています。
その思考に意識が命を吹き込み、人生という名の立体的で感覚のある経験をつくりだすのです。しかも、そのすべては心の知性によって動いています。なんとすばらしいシステムでしょう!