「自己認識」と「他人から見たあなた」はまったく違う

 あるグローバル企業のシニアマネジャーをしている人は、「自分の価値観や信念は積極的に話すようにしている」と語っていたが、「360度サーベイ」を分析したところ、「多くの部下たちは『十分には語っていない』と感じている」という結果が出た。

 別のベンチャー企業の経営者は「チームのメンバーを個人として扱っている」という点について自信を示していたが、彼が想定するほどの評価を受けてはいなかった。

 反対に、自分ではできていないと感じていることでも、周りは評価しているという結果が出てくることもある

 いくつかの質問項目に答えることで、自らのリーダーシップ・スタイルを振り返ること。そして、同じ質問を職場のメンバーに答えてもらうことで、周囲からのフィードバックを受けること。とてもシンプルだが、リーダーとしてこれによって得られる気づきは大きい。自己認識と他者評価のギャップを知ることこそ「自分を知ること」にほかならないからだ。