「下流老人」になる分かれ目はどこか? 消費税増税、社会保険の負担増、教育費の高騰などで貯金が少ない40代、50代。
今の日本人の平均寿命は83歳で、60歳定年から平均で23年もある。老後年収200万円で20年以上安心して暮らすためには、老後のお金の現状を知っておくべきである。

ダイヤモンド・オンラインでも人気の連載「40代から備えたい 老後のお金クライシス」を書いている深田晶恵さんが、『定年までにやるべき「お金」のこと』という本を上梓。この内容をベースに、お金に不安がある人たちに役立つコンテンツを紹介していく。

老後は65歳から25年続くと予想する。
「少し先」を計算してみると…

前回は下流老人に転落する人には、以下の「2つの力」がない、ということを伝えた。

(1) 制度を知る・利用する力が「ない」
(2) 少し先を想像する力が「ない」

前回は(1)に言及したので、今回は(2)について詳しく書いていく。
この、(2)少し先を想像する力が「ない」というのはどういうことか。
よりわかりやすく言えば、「自分のお金に関すること」について、5年後、10年後はどうなっているかを考える習慣があるかどうかということだ。

たとえば退職金を手にすると、初めて持つ大金に気持ちが大きくなる人は少なくない。後先を考えず、
「せっかくリタイアしたんだから、夫婦でゆっくり海外旅行に」
「子どもが家を買うなら頭金を少し出してやろう」などとお金をどんどん使ってしまい、気付けばほんの数年で300万円、500万円といった金額を使ってしまうのだ。

このような行動は、まさに「少し先を想像する力がない」ために取ってしまうものだと言える。「先を想像する」というのは、さほど難しいことではない。足し算、引き算、そして、割り算、掛け算ができれば十分だ。