ならば、楽天に追随して上級レベルの人材を増やそうとしている会社はあるのでしょうか。同じくDODAの行った調査によると、新規採用する人材において「簡単な読み書きや会話ができる英語力(初級レベル)」を求める求人は、2005年では全体のわずか4.2%だったのに対し、12年には56%と大幅に増加。しかし、14年(1~3月)は48%と減少しているようです。上級レベル(ビジネスにおける商談・交渉ができる)も05年の1%から12年には27%となりましたが、14年には22%と落ち着いています。

 外部から調達するのが近道と考えての人材獲得の取り組みは続いていますが、アベノミクス後の景気回復の影響で求人数自体が増加、また英語は入社後も身につけられることから職種の専門性などを重視する企業が増えているようです。または英語力は当然との考えから、あえて必要条件にしない企業もあるそうです。

 では、社内の人材に対する英語力アップの取り組みはどうでしょうか。TOEICを実施する国際ビジネスコミュニケーション協会の調査によると、上場企業ではグローバル人材育成の取り組みとして、2013年の時点で78.5%が「英語研修」を実施。2011年の段階では4割程度であったことを考えると、急激に変化していったことがわかります。もはや英語力の向上は楽天以外でも当たり前に行われているのです。

中小企業でも取り組める!
「英語の朝会スピーチ」の思わぬ効用

 一方、中小企業やベンチャー企業になると、そこまで手間やコストをかけるのは難しくなります。それでも可能な範囲で取り組む会社が増えているようです。

 筆者のリクルート時代の後輩である永田豊志氏が副社長を務めるショーケース・ティービーでは朝会を英語で行っています。この会社はeマーケティング改善事業に特化したベンチャー企業で海外取引の必然性もなければ、英語ネイティブの社員もいません。あくまで実験的な意味合いでスタートしたようです。

 なので、当初は「1週間限定」としてスタート。そして1週間後の会議で、継続するかどうかを全員にヒアリングしたところ、「できれば継続したい」という意見が圧倒的でした。そこで、以後も英語の朝会を続けているのとのこと。継続していくなかで英語のコミュニケーションを行うことの効果も生まれてきたようです。