また、あなたが筋力をつけたいとしても、毎日1時間も2時間も筋力トレーニングに割くのはなかなか難しいでしょう。おそらくあなたは、これまでエレベーターを使ってたところを、階段であがるようにするなど、小さな習慣を積み重ねていくのではないでしょうか。

 いずれも、「誰でもできるのに、意外と誰もしようとしない簡単なこと」です。

 このように、私たちビジネスパーソンは何かを上達させたい、ちょっとでも成長したいと思うなら、スキマ時間を使うしかないのです。

 そろそろ筆者の結論を述べましょう。

数字に強くなるための「究極の裏ワザ」は、スキマ時間に数字で遊ぶこと

「ビジネス数学の専門家」はスキマ時間に何をしているのか

 たとえば筆者は、スキマ時間にこんなことをしています。

 ・飲食店に入ったら、ざっくりその店の売上高を概算して遊ぶ

 ・電車の中では、ざっくり乗客数を概算して遊ぶ

 ・レシートに書かれている何桁かの数字で四則演算をし、「0」や「10」といった数字を作って遊ぶ

 ・お店のクーポン券を、実質割引率に変換して遊ぶ

 ・街中の広告表現を見て、これは本当に「おトク」なのかを考えて遊ぶ

 ・「昨夜の商談での自分の会話、数字で表現するとどうなるのだろう?」と考えて遊ぶ

 ・雑誌の記事で使われているグラフを見て、自分ならどんなグラフにするかを考えて遊ぶ

 ・日経新聞は記事から読まず、グラフや表に書かれた数字を先に読み、そこから記事の内容を推理して遊ぶ

 これらは、ほんの一例です。ほとんどがこの連載の中でご紹介したエッセンスです。ただ、もしかしたらあなたは「やっぱりこの人、ちょっと変だ」「それは、あなただからできることだろう」と思われたかもしれません(苦笑)。

 では、逆にあなたに質問しましょう。

これらのことは、本当にあなたにはできないことでしょうか?