筆者は、マッキンゼーでコンサルタントとして働いた後、国会議員政策担当秘書として政治の世界へ飛び込んだ。与野党の国会議員事務所で2年半働いた後、兵庫県第10区(加古川市、高砂市、稲美町、播磨町)より衆議院議員選挙へ出馬し、5万1316票を獲得するも落選。一民間人の感覚で政治の現場や会計報告の実態などを見た経験を活かし、政治をできる限りわかりやすく面白く読者にお伝えしている。

「他人事」で終わらせないために
有権者や与党も「猛省」する余地はある?

 まず、議論に入る前に、1年半前に実施された東京都知事選挙を振り返ってみよう。

2014年2月9日投開票 東京都知事選挙 開票結果(主な候補者のみ)
舛添要一 211万2979票 当選
宇都宮健児 98万2594票
細川護煕 95万6063票
田母神俊雄 61万0865票
家入一真 8万8936票
ドクター・中松 6万4774票

 選挙の結果は、211万2979人の東京都民からの信託を得て、舛添要一都知事の圧勝で終わった。次点の宇都宮健児候補、小泉純一郎元総理の応援を受けた細川護煕元総理大臣の得票を足してもなお、舛添氏に勝てないほどの圧勝である。ちなみに、この時、立候補していた田母神俊雄候補もまた、今年4月に公職選挙法違反で逮捕されている。

 しかしながら、当然であるが、この時東京の有権者のほとんどは、まさか舛添候補と田母神候補がこんなことになるとは思ってもいなかったはずで、有権者の責任を問うのは酷かもしれない。

 ここで筆者が伝えたいのは、有権者として「自分が投票用紙に名前を書いた」都知事が不祥事を起こしているという事実を噛みしめてほしい、ということだ。今回の事件も都知事になる前に公開していた情報から明らかになっているのであって、選挙の際に誰一人気づかなかったという点は、我々有権者もマスコミも猛省すべきところである。有権者からの監視の目こそが政治を浄化する大きな力になるからだ。

 自民党の谷垣幹事長も舛添氏に「猛省」を促し、厳しく批判した。都知事選挙で舛添都知事を推薦した身としては、今回のスキャンダルが7月に参議院議員選挙へ影響するのを防ぎたい意図があるのだろう。