「まつり」には人口の倍以上が来場
いまやブリが観光の起爆剤に

長島町最大のイベント「長島おさかなまつり」。漁船パレードも行われる。この日ばかりは島では、車も大渋滞!

 鰤王は長島町の観光にも大きく貢献している。毎年11月に開催される「長島おさかなまつり」では、ブリの解体ショー、ブリの一本釣り、ブリの試食、ブリの抽選会などが行われ、ブリを目当てに訪れる観光客で大賑わい。

「島が沈むんじゃないかと思うくらいの大混雑です」と長島町水産商工課主幹兼商工観光係長の牧祐治さん。それもそのはず、昨年は人口1万1000人の町に2万4000人が押し寄せた。

 また、夏に開催される「ブリのつかみどり」イベントも、参加料2500円にもかかわらず定員を上回る人気だ。

 また、最近では、旅行会社による、鰤王のランチが目玉になった東京からのツアーも企画され、好評となっている。

「ブリつかみどり大会」。3キロを超える大物の鰤王をつかみどり!

「風光明媚ではありますが、これまで観光の目玉とするものがなかった長島町において、ブリが観光の起爆剤となっています」と牧さん。

 鰤王は、長島町の経済においても“王様級”となっていた。

 海外へ羽ばたく日本のブリ。

 鹿児島県においても,生産者・加工業者・輸出関連業者等で構成する県水産物等輸出促進協議会が平成28年3月に策定した「県水産物等輸出促進戦略」に基づき,現状県全体の水産物輸出額52億円を、平成32年度には100億円まで倍増するための施策を展開している。

 東町漁協の輸出も引き続き好調だ。平成26年度海外輸出実績金額は16.9億円、平成27年度は18.9億円と順調に増加している。

濱村修二さんの息子さんはお父さんのブリを持って長島町のポスターにも登場。鰤王の未来は明るい!

 中国への輸出を本格化し、鰤王ブランドを中国で商標登録申請。当初鹿児島から航空便で輸出を行っていたが、いまではそれでは運びきれずに福岡からの便に切り替えたほどだ。

 今後はベトナム、タイ、ミャンマー、シンガポール、マレーシアと東南アジアへの輸出にも力を入れる。

「海外輸出を事業の中心とし、輸出を現状の20万尾から50万尾まで伸ばし、輸出取扱いが全体の20%を目指していきたい」と中薗さんは語る

 長島町、東京、世界各国の食卓へ。グローバルなスーパー出世魚・鰤王の回遊から目が離せない。

★取材協力
東町漁協
長島大陸市場
長島町