中国最大の未上場不動産開発グループ「緑地集団」。その緑地集団グループの4大コア事業会社の1つ「緑地自動車」を、中国自動車販売市場でのリーディングカンパニーに導いた陸鴻文総経理に話を聞いた。異業種から参入したにもかかわらず、同社はなぜ快進撃を続けられるのか?

中国最大の未上場不動産開発グループ「緑地集団」の4大コア事業会社の1つ「緑地自動車」を、中国自動車販売市場でリーディングカンパニーに導いた陸鴻文総経理。どんなビジネス・ポリシーを持っているのか?

――まずは、不動産開発事業で発展を遂げた緑地集団が、自動車販売事業に参入した経緯を教えてください。

 緑地集団は不動産開発事業からスタートし、現在は自動車販売だけでなく、建築、ホテル、エネルギーなど色々な関連分野に進出しています。

 我々が自動車販売事業に参入したのは競合よりもかなり遅い2006年ですが、お陰様で順調に事業を立ち上げることができました。現在、ホンダ、トヨタ、キャデラック、ボルボ等15ブランドの4S店(車ディーラー)26店舗を運営しています。

――緑地自動車が緑地集団の一員であることを、どのように自動車販売事業に生かしていますか?

 緑地集団のグループ会社であることには、3つの利点があると思っています。

 1つ目は、中国全土に浸透した緑地集団の知名度とブランド力です。国営企業である緑地集団のブランドがあるからこそ、お客様は安心して弊社の4S店で車を購入してくれるし、経験豊富な優秀な社員も緑地自動車に入ってくれるのです。

 2つ目は、緑地集団のコア事業である不動産事業との連動です。自動車と不動産はとても深い関係があります。不動産を買う人は、車も買える人だからです。緑地集団として、不動産事業で獲得した10万人以上の顧客データを持っていることは、競争上とても有利だと思います。

 また、お客様が緑地集団の不動産と車を同時に購入してくれる場合には車を値引きしたり、高級別荘を購入したお客様にキャデラックをプレゼントしたりしています。