「問題意識」+「本」で
深い見識や知識を作る

 読む本を選ぶには、何に対しても問題意識を持つことが鍵になります。

 問題意識とは、仕事や会社の状況、会社が置かれた業界の動向、技術や規制の動向、日本の社会と経済、世界の動き、戦争やテロ、環境問題、食料問題などに対して、何でそうなんだろう、このままいくとどうなってしまうのかな、自分は大丈夫なのかな、などとあれこれ考えることです。

 問題意識さえ持てば、その質を問いません。少しあるだけでも、目標に対してねらいを定めている状況なので、止まることなく、少しずつ確実に深まっていくからです。そして、真相に近づいていきます。

 まだ経験の浅い人、自分に自信がない人でも、問題意識さえあれば、どんどん成長し、進化します。知見が深まっていき、読書も進み、会話でも話が弾み、いつの間にか、自分は経験がないからとか、自信がないからとか、そういったことがどうでもよくなっていきます。

 問題意識に沿って次々に本を読み、意見を言い合い、その結果、本の内容をさらに深く理解し、自信をつけ、成長していくことが自然体でできるようになるんですね。

 ところが、逆に、自分には関係がない、興味がまったくないと思うと、思考停止になってしまいます。

 私自身、学生時代から20代くらいまではその傾向がかなり強く、政治、経済、社会、国際問題などはほとんど縁がありませんでした。これは理系のエンジニアに多いことかもしれません。

 縁がないというよりも、避けていた、というほうが正しいでしょう。

 しかし、それでは世界も広がりようがありません。理系の方は政治、経済、社会科学系にあまり関心を持たなかったり、文系の方は科学、技術、工学などにあまり関心を持たなかったりしますが、もったいないことです。

 たとえば、書店に行ったら、今までに行ったことがない棚やフロアに行ってみることもお勧めです。意識して関心を持つようにすると、仕事でも会話でも自分の守備範囲が増え、はるかに楽しくなると思います。これが「攻めの読書」ですね。