「あらゆるものを駆使する」のが採用の常識

「他の誰かが作った媒体に募集広告を出しておけば、自ずと良い人材がやってくる」という時代はとうの昔に終わり、企業は、自社にとって利用可能なテクノロジー、科学的知見、そして人脈などを駆使して積極的に攻めの人材採用を行っている――。米国企業の採用を眺めるとき、私はそんな風に感じる。

 米国では、人材関連企業が、採用活動の代行・仲介だけでなく、クライアント企業の採用担当者のトレーニングや能力を向上させるサービスを提供するケースも増え始めており、総じて、社会として人材の採用力を向上させようという機運を感じる。

 もちろん米国企業の採用に全く問題がないわけでは決してないが、こうした攻めの姿勢、そして経営活動全体における採用活動の優先順位の高さこそが、米国の強みの1つであるように思えてならないのだ。

 次回は、実際の米国企業での採用事例を紹介したい。