「組織が生き残りかつ成功するには、チェンジ・エージェントすなわち変革の機関とならなければならない。変化をマネジメントする最善の方法が、自ら変化をつくりだすことである」(『ネクスト・ソサエティ』)
ということは、変化が常態であるこの激動の時代にあって、生き残るためには、自ら変化を引き起こさなければならないということである。自らチェンジ・エージェントたれ、ということである。
ジェットコースターの後部座席に深々と腰を下ろしていたのでは、恐怖は募るばかりである。常にスリルを楽しむ心境にあるためには、最前席で腰を宙に浮かせなければならない。組織もまた、時代の最先端にあって自ら変化を引き起こすとき、主役として変化を楽しむことができる。
しかも、ドラッカーによれば、そのための方法はあるという。
第一に、成功していないものはすべて廃棄していくことである。
第二に、あらゆる製品、サービス、プロセスを“カイゼン”していくことである。
第三に、あらゆる成功を追求して、新たな展開を図っていくことである。
第四に、体系的にイノベーションを行なっていくことである。
そして第五に、思考態度を根本から変えることである。
「チェンジ・エージェントたるための要点は、組織全体の思考態度を変えることである。全員が、変化を脅威でなくチャンスとして捉えるようになることである」(『ネクスト・ソサエティ』)