周囲から見て「困った人」とレッテルを貼られやすいバブル世代の“バブルさん”、ゆとり世代の“ゆとりちゃん”。当連載では、そんな2つの世代を対象に、就職氷河期世代の“氷河期くん”(またはその他の世代)が会社の人間関係をどううまく対処すべきなのかを研究していく。親愛なるバブルさん、ゆとりちゃん、どうか温かい目で見守って欲しい。そして同志である氷河期くんには、ぜひ考え方の合わない上司&部下に対処するときに、参考にしていただきたい。
さて、当連載では一部の例外を除いて基本的にバブルさん→ゆとりちゃん→バブルさん→ゆとりちゃん……と交互に登場いただいているのだが、第9回で早くも僕が知っている「バブルさん」のストックがなくなってしまった。氷河期くんである自分がいかに付き合っている世代が偏っているか、関係が脆弱かということを思い知らされることになった。
そこで今回は、バブル世代のオジサマに出会うべく、新宿の飲み屋街にくりだすことにした。目指すは新宿のゴールデン街。都会では珍しく、ここではお店の常連や新参者が自由に話しかけやすい空気があるのだ。ここなら世代間のコミュニケーション問題(平たく言えば、若者への不満)に意見を持ったバブルさんに出会えるだろう。通常、人間は酒を飲みながらのほうが本音を語ってくれやすいし都合が良い。
<今回のバブルさん>
山田 良雄さん(仮名)
年齢:42歳(1968年生)
業種:不動産業
最終学歴:都内国立大学
出身:千葉県
現在の住まい:中野区(既婚)
家族構成:(奥さん、息子、娘)
2時間ほどお店でねばって、バブル世代の人と話をする機会に巡り会えた。当連載の主旨を説明すると面白がってくれた。現在深夜1時前。
深夜まで意味なく飲み続ける
バブルさんの帰れない“理由”は?
――今日は一人で飲んでたんですか? 奥さんに怒られますよ。
妻はもう寝てるから大丈夫。あなたも明日は仕事でしょう? 今日は木曜だよ。
――僕は出社時間が遅いので。それに独身ですしね。
結婚しないの? 僕はあなたぐらいの歳(29歳)の歳に結婚したんだけどねぇ。