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ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える

「上司はロボット」の時代に対する
日本と海外の企業人の温度差

安間 裕 [アバナード株式会社 代表取締役]
【第20回】 2016年7月29日
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 調査回答者の55%はすでにデジタル化に伴う倫理課題に直面したことがある、と回答、また5年後までに、IT部門の一部予算は情報倫理の管理や対処に向けられる(5年後に、情報倫理の管理や対処に向けられたIT部門の予算の割合は平均4.68%と予測)であろう、と回答しています。

 さらに日本企業の46%はすでに全社員に対して、スマートテクノロジーによる今後の影響について話しているとの結果が出ており、日本でもDigital Ethicsについて、先見性を持ち、何らかの取り組みを開始し始めているようです。

 これはよいことではあるものの、他方ひょっとすると、ずいぶん前にも書かせていただいた、「日本においては、セキュリティに対する過度な考慮が、基幹系のクラウド化の遅れを呼んでいること」に似て、デジタルイノベーションに対する阻害要因になる懸念もあるのではと思います。

松下幸之助の意思決定を
コンピュータで再現?

 もう1つ興味深かったことは、「ロボボス(Robot Boss)」です。

 映画にもよくある「一定の意思決定に関しては、人間よりもコンピュータの方が、適切な判断をする時代」が、そこまで来ています。

 数年前に、ある大学教授と議論したのですが、「松下幸之助氏や井深大氏は、現代によみがえる」「語録を人工知能に学習させれば、何がしかの相談をすると、彼らがしていたものと同等の意思決定を導くことが可能となる」ということも、すでに、現実のものとなってきています。(他方で、これも、ある意味、Digital Ethicsの議論にもつながります。)

 最近のわが社の顧客の中には、この「ロボボス」もしくは「ロボティクス」という分野に非常に興味を持たれていらっしゃる方々が数多くいらっしゃいます。

 老齢化と知識の「人依存」により、先の例を引くまでもなくベテランの方々が持っていた知識をコンピュータに学習させ、人工知能にアドバイスさせるモデルは実用化もされていますし、需要も増えています。

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安間 裕
[アバナード株式会社 代表取締役]

団体系保険会社、外資系商社を経て、1998年にアクセンチュアに入社。その後外資系広告代理店を経て2001年に再度アクセンチュアに入社、アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズの設立に携わり2002年8月に同社代表取締役社長に就任。2009年アクセンチュア執行役員アウトソーシング本部長、2010年執行役員ビジネスプロセス・アウトソーシング統括本部長を歴任。副社長としてフューチャーアーキテクトの経営に携わった後、2014年4月にアバナードに入社。1982年明治大学文学部文学科フランス文学専攻卒。1959年生まれ。

ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える

IT業界のフロントランナーである筆者が、日本企業の経営やビジネスの最前線で働く人々に向けておくる連載第2弾。昨今のITで起きていることを、いわゆる「Buzz Word(はやり言葉)」としてではなくビジネスの言葉で解説。客観的データを基にした冷静な分析で、今日から仕事への意識を変えられるヒントを提供する。

「ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える」

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