周囲から見て「困った人」とレッテルを貼られやすいバブル世代の“バブルさん”、ゆとり世代の“ゆとりちゃん”。当連載では、そんな2つの世代を対象に、就職氷河期世代の“氷河期くん”(またはその他の世代)が会社の人間関係をどううまく対処すべきなのかを研究していく。親愛なるバブルさん、ゆとりちゃん、どうか温かい目で見守って欲しい。そして同志である氷河期くんには、ぜひ考え方の合わない上司&部下に対処するときに、参考にしていただきたい。

 前回は中年の危機を煩ってしまった「バブルさん」(バブル世代)への取材を 行ったが、今回は再び「ゆとりちゃん」(ゆとり世代)への取材。僕は基本的に次世代を担う若者に対して寛容でありたいと思っているのだが、ゆとり世代への 取材を重ねるうちに、どうしてか腹の虫がむずむずしてしまうのである。歳を取ったと言うことだろうか。

 今回は、知人であり、ベンチャー企業の社長である友人に登場いただくことにした。僕も編集系の下請け零細企業の社長で、学生当時から企業の経営に興味があったので学生起業家や、“起業家もどき”に会ってきた。当時の起業家と、今の若い起業家の雰囲気は違うのか、そのあたりを中心に伺おうと思う。

<今回のゆとりくん>
荒木 良彦さん(仮名)
年齢:22歳(1988年生)
業種:学生のかたわらベンチャー企業の経営
最終学歴:都内私立大学(在学中)
出身:長野県
現在の住まい:目黒区(一人暮らし)
家族構成:母、兄、妹(実家の家族構成)

 学生でベンチャー企業を営んでいること。その手の異業種交流会で知り合ったことぐらいしかデータがない荒木さん。どんな価値観なのか訪ねたい。

起業は今や一種の“リスクヘッジ”?
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(荒木が出来たばかりの会社の名刺を渡しながら…)
梅田さん、お久しぶりです!

――おー! 名刺出来たんだね。まったく会社の概要を分かってなくて恐縮なんだけど、荒木君の会社はどんな事業をやるの? 手短に説明してください。