次に、外国では買い物は不便だという。例えば、外国ではコンビニが密集しておらず、遠くにまで買いに行かなければならなくて不便だが、中国の大都市ではどこでもコンビニがあり、加えて中国ではネット上で何でも買えるのでとても便利だとも述べている。

 また、中国は夜中でも開いている屋台があり、夜型人間も退屈しないので、夜中に街を出歩いても楽しいともいう。

 さらに、現在、中国の国際的地位が上がり、多くの国に認められているので、「私は中国人だ」と言っても、相手の態度は悪くならないと述べている。ここでは南シナ海問題についても言及されているが、咪氏によると、中国は大きな安心感を与えてくれており、フィリピンが騒いだとしても、それは「悪ガキ」が騒いでいるのであり、その「悪ガキ」が玄関の前で「飴をくれないと、嫌がらせするぞ」と言っても、「お父さんは忙しいんだ。あっちへ行ってなさい」と言えるのだという。

 以上が咪蒙氏の文章の主な内容だが、それに貫かれている考えは「やっぱり中国はいいよね」のレベルであり、偏狭なナショナリズムを煽るという類のものではなく、確固たる政治的信条は見られない。咪蒙氏は恐らく「愛国的」ネット民の受けを狙ったのだろう。

 では、ネット民の反応はどうだったか。「よく言ってくれた。(この文章は)中国人の心の声を伝えている」といった「愛国的な」コメントももちろんあったが、「頭の良くない社会の底辺のやつらが愛国を語るのを好むのだ」、「愛国は正しいことだが、口だけではいけない。国と社会に貢献しなければならない」といった冷めたコメントや、「幼稚」「何の内容もない」、「彼女はいやしい人間だ。他の人が国を罵っているときは一緒になって罵り、国を愛していると言えば、一緒になってそう言う」といった罵りのコメントも見られた。

 この文章は総じて作者の意図に反して、ネット民はおろか、自分のファンの支持も得られなかった。ネット上では、この文章は「自分の知名度をさらに上げるために受けを狙って書いたものだ」と、書いた動機が純粋な愛国心から来たものではないと指摘する声もあった。このことは、現在の中国人が一方的に愛国を語る言論に対し、冷めた目で見ていることを示している。

「10億人を犠牲にするなら、お前が先に死ね!」
過激な「開戦論」にネット怒り心頭!

 領土問題が起こると偏狭なナショナリズムが頭をもたげるため、一部の過激な者は「中日両国は戦わなければならない」と「開戦論」を主張する。今回の一連の「愛国」に関する言論にも「開戦論」を前提とした考えがネット上に発表された。

 著名な歴史教師である紀連海氏は7月14日、微博(ウェイボー、中国版ツイッター)で、南シナ海問題について「南中国海仲裁案は一枚の紙くずだ。(もしアメリカが中国の領域に入ってくるなら)一戦を惜しんではならない。中国は10億人が犠牲になったとしても世界第二の人口大国であり続けることができる。アメリカは3億人死んだら、あとどのくらい残るのか?今の時代は大国間の力比べなのだ」と発言した。

 これがネット上に流れるや、紀氏の微博のコメント欄には、多くのコメントが寄せられた。それは三つの種類に分かれる。