「プレイヤー派」の勝ち!なぜなら……

 ところが本当は、このゲームはプレイヤーに圧倒的に有利なのです。

 それは、ふつう、プレイヤーにのみ「一方的な宣言によりゲームを止める」権利があるからです。

 勝っているときに止めれば、勝てますよね?

 ただし、「1回目やって勝ったら止める」ができればですが。

 それができれば、確率50%で勝ちが保証され、あとは続けてやって勝ち数が優ったらやめる、ことによって勝ち確率が増えることになるのです。

 最後まで負けっ放しかもしれないので、絶対ではありません。でも、「1回目やって勝ったら止める」さえできれば、かなり有利と言えるでしょう。

「胴元派」の勝ち!なぜなら……

 もちろん、勝っているときほどヒトは止められぬもの。ラウプが『大絶滅』で示した答えは「胴元の勝ち」でした。

 そもそもこの問題においての隠れた論点は「ゲームの終了条件」です。そう、このゲームはいったいいつ終わるのでしょう? 9回表裏やったらなのか、90分やったらなのか、それともどちらかがギブアップしたら、なのか。

「2回だけ」と回数を決めれば引き分け派が勝ち、ちゃんと「勝ち逃げ」すればプレイヤー派が勝ちました。でも回数を決めず、プレイヤーがちゃんと勝ち逃げし損ねたら……。このゲームはきっと「破産」によって終わるでしょう。プレイヤーが「持ち金を全部すったら」、もしくは胴元が「金庫を空にしたら」終わりという訳です。