ブレント原油先物価格の3月9日中の最大下落率

原油は湾岸戦争以来最大の下落率、世界景気後退は不可避に出所:ICE Futures Europe

 新型コロナウイルスの感染拡大で動揺する世界経済に追い打ちを掛けたのが原油相場の急落だ。3月9日のブレント先物価格は一時最大31%も下落、1バレル=31ドルの安値を付けた。湾岸戦争以来の落ち幅だ。

 供給面のきっかけはOPEC(石油輸出国機構)の減産合意継続が頓挫し、サウジアラビアが市場シェア拡大を狙った価格戦争に乗り出したことだ。需要面でも、新型コロナウイルスで世界経済に急ブレーキがかかり、今年の世界総需要は金融危機以降初めて減少に転じる。