「成功する人は、普段からどのようなことを考え、どのような行動をとっているのだろう?」
そのような疑問を心に浮かべたことがある人は、多いのではないでしょうか。
『成功者がしている100の習慣』はまさにそのような疑問に答える一冊です。リーダーシップ・コーチングやメンタリングの分野で国際的に活躍し、香港・ブダペスト・サンチアゴ・上海・ドバイなどでの豊富な海外経験を持つイギリス人の著者ナイジェル・カンバーランドが、長年のコーチングや人間観察の経験から導き出した成功者に共通する100個の習慣を、わかりやすく、実践しやすい形で読者に紹介します。
著者は、成功を仕事や経済的豊かさといった尺度のみでとらえているのではありません。家族や大切な人たちと愛情豊かで良好な関係を築き、他人に親切にし、心身の健康を維持して充実した人生を送ることを真の成功とみなすべきだと主張しています。
この連載では、本書に紹介されている100の習慣のエッセンスの中から特別に抜粋し、関連する古今東西の名言も織り交ぜながら簡潔に紹介し、成功しない人が陥りやすい思考・行動のパターンも指摘します。この習慣を私たちが生活に取り入れていくための具体的な実践方法のヒントもご紹介していきます。

意義ある成功の陰に、必ずあるものPhoto: Adobe Stock

成功者の習慣1「夢を持っている」
成功する人は夢を追い求め、成功しない人は現実に流されている

「夢を持てば人生は豊かになる。好きなことに熱中し、夢を追い求めれば、それだけで人生は楽しくなる」
リチャード・ブランソン(ヴァージン・グループ創業者)

 夢は成功の燃料です。

 夢がなければ、意義ある成功は手に入りません。エンジンの性能がいくらよくても、燃料がなければ車が走らないのと同じです。

 成功の陰には、必ず夢の実現があります。幼い頃からの夢や大人になって目覚めた夢。どんな夢であれ、それは成功者が目標に向かって突き進む原動力になっているのです。

 夢があるからこそ、人は不可能なことの実現を信じ、人生を根本から変え、安全圏から脱け出し、リスクをとって挑戦できるのです。

 大人になると、私たちは自分が一番好きなことから目を背けてしまいがちです。世間的な考えに流され、大きな夢に正面からチャレンジする気持ちを失ってしまうのです。私自身、少年時代は地理が大好きだったのに、大学では就職に有利な経済学を専攻し、会計士としてのキャリアをスタートさせました。今でもたまに「あのまま地理学者を目指していれば、今頃どうなっていただろう?」と思うこともあります。

 アップル社の創業者スティーブ・ジョブズでさえ、名門大学を退学してまで自分のやりたいことを目指しました。

 成功者は、夢を忘れません。他人の意見や世間体に流されずに、自分の心に正直に従った選択をします。

成功のための
格言
成功の陰には、必ず夢の実現がある
Behind every successful person there is a dream fulfilled.