「リアルタイム・ビジネス」を実現するために、とても重要なことは、「現場をIT武装化してジャスト・イン・タイムの意思決定を実現すること」というお話を、この連載コラムの第1回で書きました。それから、ITの進化により、「バッチ処理」型のITから「リアルタイム処理」型のITへの変換が行える環境が今こそ整ってきたとも申し上げました。

 今回は、少し亜流ですが、最近世の中をにぎわせている「手書き入力」を始めとする、「人間のアナログな思考や動作」とコンピュータがシンクロし、「リアルタイムな仕事と意思決定」の支援を実現している、面白い事例をいくつかご紹介してみたいと思います。

“手書き”入力が高精度認識を引っさげて再登場!!

 ご存知のように、今年の7月、Googleが検索文字の手書き入力を可能にしました。これ、日本語を含む27ヵ国語をサポートし、アンドロイド端末でもiPadやiPhoneでもいけるので、既にお使いの方も多いのではと思います。

 私も使っていますが、まぁ、便利です。

 まず、進化しているのは、認識の精度です。私は、そんなに字が上手ではないのですが、例えば「蕨」とかいう字も、一発で、完璧に認識してくれました。

 しかも、画面上の入力フィールドにこだわる必要がないので、画面全体に目いっぱい書いても認識してくれます。

 私のような、若干、近くが見えづらくなってきているお年頃にも、大変便利です。

 かつての「手書き」入力は、認識精度の低さと、「入力フィールド」が限定されていたことや、タッチペンが前提だったことなどの制限から、十分に普及しなかったのではと思っています。

 今後は、精度の高さに加え、iPadやiPhoneの入力機能がPCに比べて「使いにくい」という事情から、「進化論」的かつ「必要は発明の母」的に、発展・普及していくのではないかと思っています

 これも、スマホがもたらす「リアルタイム・ビジネス」の、更なる進化としての、小さいけれど、重要な一歩なのではないでしょうか?

“手書き”インターフェースの進化が生む
新たな“個人向け”サービス

 もう一つの変わった事例で、面白いなぁと思っているのは、サンワサプライが提供している「スマートノート」です。