発着本数最多の駅は東京駅、では本数日本一のホームはどこ?Photo:PIXTA

鉄道への造詣が深い地理・地図研究家、浅井建爾氏の新著『読めば読むほどおもしろい 鉄道の雑学』からの抜粋で、鉄道にまつわる素朴な疑問をわかりやすく読み解く。今回は、列車発着本数が日本一の駅…ではなくて、ホームはどこかという問題。

乗降客数日本一は新宿駅、
発着本数では東京駅だが…

 乗降客数の日本一多い駅は新宿駅だが、列車の発着本数が日本一多いのは東京駅で、1日に約4100本の列車が発着している。だが、東京駅には14面28線もあるので、1線平均の発着本数は146本ということになる。

 それに対して名鉄名古屋駅は、1線で450本もの列車が発着している。1線当たりの発着本数は東京駅の3倍以上、これは日本一だ。

 名古屋鉄道本線の起点は豊橋駅、終点は名鉄岐阜駅。名古屋市の玄関口にある名鉄名古屋駅は、起点駅ではなく途中駅である。

 乗降客数は全275駅中第1位。1日の乗降客数は約28万人で、豊橋駅や名鉄岐阜駅の8倍以上である。名鉄名古屋駅には本線のほか、犬山線や常滑線、空港線など11路線の列車が発着しているのだ。

 これだけ利用者が多いターミナル駅だから、名鉄名古屋駅はさぞ規模の大きな駅だと思うだろう。ところが、初めて名鉄名古屋駅を利用する人は、あまりにも小規模な駅にあ然とする。