◎短期借入金を長期借入金に一本化する
短期借入金を長期借入金に一本化する

 借入金には、1年以内に返済する短期借入金と、1年を超えた長期間で返済する長期借入金があります。

 多くの企業では、資金を短期のものとして借入れ、期日が来たらいったん返済し、また新たに短期の借入れをする借り換えを繰り返しています。

 長期借入れよりも短期借入れのほうが借入金の利率が低いので、借り換えによる短期借入金の実質的な長期借入金化を行なっているのです。

 しかし、この短期借入金の借り換えには、資金繰りの上で問題があります。

 それは、銀行が常に借り換えに応じてくれるとは限らないということです。

 現在は銀行の一方的事情により、いつ借り換えを拒絶されるかわからない時代です。貸し渋りどころか貸し剥しさえ行なわれているのが現状です。短期借入金の借り換えにはリスクがあります。

 それから、借り換えない場合でも、短期借入れではいっぺんに全額を返済しなければならず、その負担が大きいという問題があります。一度に多額の返済をすると資金繰りが急速に悪化します。短期借入金の口数が多い場合には、その管理や事務処理も大変です。

 そこで短期借入金はまとめて長期借入金に1本化しましょう。長期借入金にすれば、貸し渋りの対策になるだけでなく、毎月一定額を返済するので、資金繰りの計画が容易になり、毎月の返済額も少なくなります。