ここ1ヵ月、オンライン書店の「ロジカルシンキング」ジャンルで売れ行き第1位を獲得し続けている『あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか ― 論理思考のシンプルな本質』。
本書のメッセージをあえてひと言で言えば、「論理思考こそが発想力の源泉であり、その力を高めたければ『言葉の力』を磨くほかない」ということである。

では、言葉の力を高めるために、僕たちにはどんなことができるのだろうか?
僕個人がおすすめするメソッドを全3回にわたって紹介してきたが、今回は最後にプレゼンテーションに関わる「第4の方法」をお伝えする。

「パワポの前にワードを起動」がプレゼン上達へのNo.1ルート

前回、前々回と「言葉の力を高める4つの習慣」のうちの3つまでを紹介してきた。

参考:第18回↓↓↓
アイデア力を磨きたければ、「天声人語」より「刑法」を書き写そう
―言葉の力を高める4つの習慣【前編】

参考:第19回↓↓↓
2つのSTEPでノートを取ると、「思考のモレ」は激減する
―言葉の力を高める4つの習慣【中編】

今回は最後となる4つめの方法を紹介する。

プレゼンが下手な人ほど、
いきなりパワーポイントで作業している

僕たち凡人は、イメージで考える力よりも言葉で考える力のほうが発達している。だから、論理思考こそが僕たちの発想を広げる最善の方法である。

その意味で、プレゼンを前にしていきなりパワーポイントを立ち上げるのは、賢い選択とは言えない

パワーポイントというのは、文字情報を編集・伝達するのには不向きなツールである。どちらかといえば、写真だとかイラスト、グラフといった、イメージによる伝達に最適化されたアプリケーションだ。

そうした要素を散りばめたスライドの効果を否定するつもりはないが、パワーポイントというのはプレゼンを「見せる」ためのツールであって、プレゼンの内容を「考える」ためのツールではない