社内プレゼンはビジネスパーソン必須のスキル。ところが、多くの人が苦手ではないでしょうか?何度も却下されたり、差し戻しにあったり……。そこで、ソフトバンクで孫正義氏から「一発OK」を何度も勝ち取った著者が、秘伝のノウハウを詰め込んだ『社内プレゼンの資料作成術』を発刊。大きな反響を呼んでいます。この連載では、本書から、シンプルな資料で100%の説得力を生む、「超」実践的なノウハウをピックアップしてお伝えします。

「省略の波線」は使わない

 棒グラフは、非常に使い勝手のよいグラフです。社内プレゼンにおいても、最も使用頻度の高いグラフだと言えるでしょう。ただし、いくつか使用上の注意点があります。ここでは、NGな棒グラフについてご説明していきます。

 まず、「足切りグラフ」「省略線」と呼ばれる「波線」を使う棒グラフがありますが、これはNGです。下図のように、月次の売上推移を示すときに、毎月の変化が微々たるものであるときには「波線」を使いたくなります。
しかし、「波線」を使ってしまうと、「印象を操作しようとしているのではないか?」「ごまかそうとしているのではないか?」といった疑念を抱かせてしまう恐れがあります。

孫正義氏が「一発OK」を連発した社内プレゼン術<br />棒グラフで「これ」をやると決裁者に嫌われる

 このような場合には、毎月の変動が微々たるものであっても、それをストレートに示すようにしてください。「波線グラフ」を使って疑念をもたれるよりも、よほどスムースにプレゼンをすることができるはずです。

「3Dグラフ」「横棒グラフ」はNG

 下図のような「3Dグラフ」もNGです。
 一見カッコよく見えますが、棒グラフの手前と奥で高さが違いますから、どちらが正しい高さなのかがわかりません。「ごまかそうとしているんじゃないか?」と印象操作を疑われるのがオチです。代わり映えがしないと思われるかもしれませんが、少なくとも社内プレゼンでは、従来どおり「2Dグラフ」を使うようにしてください。

孫正義氏が「一発OK」を連発した社内プレゼン術<br />棒グラフで「これ」をやると決裁者に嫌われる

 また、下図のような「横棒グラフ」もおすすめしません。
 日本人は「縦棒グラフ」に慣れ親しんでいますので、「横棒グラフ」を直感的に把握するのが苦手だからです。なんとなく横棒グラフのほうが新鮮に見えるかもしれませんが、わかりやすいのが社内プレゼンの鉄則。迷うことなく縦棒グラフに統一するのが正解です。

孫正義氏が「一発OK」を連発した社内プレゼン術<br />棒グラフで「これ」をやると決裁者に嫌われる

 (本稿は、『社内プレゼンの資料作成術』より一部を抜粋・編集したものです)