ガバナンスや国内外の法規制等が強まる時代にあって、成約金額で50億~数百億円以上といった中規模以上のM&Aの現場では専門化と細分化が進んでいる。買収の各プロセスではそれぞれの分野の専門家が任に当たるが、それらが部分最適で終わっていては、買収の効果は限定的なものになりかねない。企業価値を最大化するためには、買収の全プロセス、中でもオンディールからポストディールを一気通貫で俯瞰する目と調整能力が必要だ。アフターコロナ時代のM&A成功の秘訣を、3回に渡って解説する。