スーパー選抜コースである「スカラシップ入試」が人気の淑徳巣鴨中学高等学校(東京・豊島区)

男子受験生1月入試で動きのある学校

  前回の共学校女子受験生編に続き、今回は共学校男子受験生編をお送りする。2023年入試の実倍率や7月四模試の予想倍率とも比較しながら、9月四模試の志望状況で動きのある入試を見ていきたい。

 共学校が圧倒的に多い1月の埼玉千葉から始めよう。

 埼玉で男子受験生の志望が増加傾向にある入試として、まず挙げられるのが10日午前の浦和実業学園(1回AM特待)である。23年実倍率1.6倍を大きく上回り、予想倍率は2倍半に迫っている。女子受験生同様、西武学園文理(1回)開智(先端1回)も実倍率より少し高くなりそうだが、いずれも1倍半程度で受けやすい。

 女子に人気の青山学院大学系属浦和ルーテル学院(1回)は、7月模試では23年実倍率を上回る勢いだったが、9月模試では一転して1倍台半ばまで緩和している。春日部共栄 (1回午前)も1倍台前半に緩和しそうな勢いである。

 10日午後は、男女でだいぶ異なるようで、男子は埼玉栄(2回難関・医学)が上昇気味となっている。一方で、武南(1回午後)はとても受けやすくて受かりやすい入試になりそうである。

 11日午前は開智(先端特待)が女子同様人気で2倍台半ば予想、埼玉栄(3回進学・難関・医学)も1倍台半ばになりそうな勢いだ。獨協埼玉(1回)は緩和傾向にある。他に、14日午前の大宮開成(2回)は3倍超えが見込まれ、15日午前の開智(先端2回)は女子ほどの勢いはないものの続伸して3割台を維持している。16日午前の23年実倍率1.5倍の栄東(B)は予想倍率2倍程度の状況が続いている。

 茨城の江戸川学園取手は、17日1回と25日2回ともに1倍台後半まで緩和しそうな女子とは異なり、男子は17日1回が2倍弱まで上がりそうな状況にある。

 千葉は、7月模試で上昇傾向の入試が9月模試では動きが見られず、24日昭和学院(アドバンストチャレンジ)が続伸して実倍率4.7倍から予想倍率7倍台半ばへと大人気の様相を呈している。27日芝浦工業大学柏 (2回)も同4.2倍から5倍のせの勢いである。

 とはいえ、緩和傾向の入試の方が目立つようで、20日午前の日出学園(I期)は1倍台半ば、一方で7月模試では大幅に緩和した八千代松陰(1回)がほぼ実倍率並みに戻した。8.3倍と初回入試にしてはとても高倍率だった麗澤(1回AE・EE)は6倍台半ばで推移している。22日午前の昭和学院秀英(1回)も2倍台半ばに緩和しそうだが、女子より予想倍率は高めに出ている。

 23日午前の日出学園(II期)は7月模試とは一転して2倍程度に緩和、24日の東海大学付属浦安(B)と25日の成田高校付属(一般)はともに1倍台半ばと2倍を割りそうで、28日の麗澤(3回AE・EE)は実倍率7.1倍から5倍台前半程度に緩和しそうである。