山本尚毅
分かれ道に立ったとき、右か左かどちらに行こうか、立ち止まって考え、そして、悩む。最終的にはどちらかに決めて、歩を進め、また、次の分岐点にぶち当たる。人生とはそんな分かれ道の連続である。そして、その決断はときに物語を生み出す。もし、あのとき、左に行っていたら、AではなくBを選んでいれば……タラレバの妄想は物語の源泉である。

理系か文系か、この二分法は、日常に浸透し、まるで血液型のように、はじめて会う人同士の話題になることが多い。そして、文系であるか理系であるかでレッテルを貼り、個人を理解しようとする。

ニューヨークで英語やジャーナリズムを教える高校教師が、成績を用いず、生徒を評価する挑戦を行った記録である。通知表を捨て、成績をつけないクラスの実験を5年ほど前にはじめた。

育児の情報に溺れることなく、なるべく子どもと過ごす時間を増やしたいのだが、子どものためにやるべきことは尽きない。ギリギリまで手抜きしてズボラに育児がしたいが、それで、ちゃんと育児やっているんだろうか、できていると思えるのだろうか、悩む。そんなときに原書『Thirty Million Words』を発見した。

第44回
1992年に200万人を超えた18歳人口は、現在120万人台まで減り続け、2018年以降、100万人前後まで減ると言われている。このような厳しい環境下、同じ私立でも、近畿大学のように着実に成長を続ける大学もあれば生徒の募集や教職員の確保に苦戦し、息絶え絶えの大学がある。大学経営の明暗はどこにあるのか?

第9回
世界の食文化は手食派、フォーク・ナイフ・スプーン派、箸派とに三分割される。では、箸はいつから、どこの地域で、どんな経緯で主役の座を勝ち取ったのか。この疑問を解き明かしていくことが本書のぶれない軸である。ただの箸が、読後には、誰かに語りたくなる話題の詰まった箸になる。
