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物語を通して
決断の心構えとやり方がわかる

『世界が動いた決断の物語【新・人類進化史】』書影『世界が動いた「決断」の物語【新・人類進化史】』 スティーブン・ジョンソン著 大田直子訳 朝日新聞出版刊 1944円(税込)

 分かれ道に立ったとき、右か左かどちらに行こうか、立ち止まって考え、そして、悩む。最終的にはどちらかに決めて、歩を進め、また、次の分岐点にぶち当たる。人生とはそんな分かれ道の連続である。そして、その決断はときに物語を生み出す。もし、あのとき、左に行っていたら、AではなくBを選んでいれば、、、タラレバの妄想は物語の源泉である。

 また、人生の重大な決断は、突然やってくる。うまくできるようになったほうがいいけれど、中学・高校や大学でも体系立てて教わらない。だから、身近にある材料とそれまでの経験をごちゃまぜにして、なんとか最善の決断を下そうとする。歴史や小説などを読み、過去の英雄の決断を追体験し、自分の血肉とする方法もよくおすすめされているが、いざ目の前にあらわれた分かれ道を前に、悠長なことは言ってられない。

 本書『世界が動いた「決断」の物語【新・人類進化史】』がとにかくおすすめなのは、物語を通して(つまり、体系立てて、紹介されているわけではない)、決断するうえでの心構えとやり方がいつのまにかわかっていることだ。読み終えた後には、決断することについて全体像がわかり、人に語りたくなる決断のエピソードも蓄えられる。