長谷川朋子
実業家イーロン・マスクによるTwitter買収劇など、世界中のユーザーにリーチするメディア業界で大型M&A話が相次いでいる。CNN+の早すぎる撤退やNetflix株の下落など、さまざまなプレイヤーが入り乱れる、激動のメディア業界動向を追う。

世界中でブームを巻き起こした韓国発ドラマ『イカゲーム』は、Netflixオリジナルシリーズ史上最大のヒット作となった。このヒットは突然生まれたわけではない。『イカゲーム』の大ヒットより前には、『ハウス・オブ・カード』『ストレンジャー・シングス』『KonMari』『Lupin』など、Netflixの転機となるさまざまな作品があった。これらの作品を振り返ることで、2022年のエンターテインメントトレンドも見えてくる。

数ある動画配信サービスがある中でも、ネットフリックスの最大の強みはオリジナル作品にある。ネットフリックスジャパンの代表作と言えるのが、AV監督・村西とおるの半生を描いたドラマ『全裸監督』。この作品は、日本だけでなくアジア全域で人気を博した。日本のドラマや映画がそのまま海外でヒットする例は少ないが、なぜ『全裸監督』は海外でも受け入れられたのだろうか?

コロナ禍の巣ごもり消費の中でも特に急成長したサービスの一つが、動画配信のNETFLIX(以下ネットフリックス)だ。日本市場への外資系参入はハードルが高いと言われる中で、なぜネットフリックスは日本で成功できたのだろうか?その理由を知る上で、カギとなる作品がある。

東日本大震災から10年。毎年この時期になると、復興をテーマにした特集ニュースから、ドラマ、ドキュメンタリーが届けられ続けている。人それぞれに、東日本大震災との向き合い方がある中で、テレビは何を描き、伝えているのか。この10年でどんな変化があったのだろうか。

製作費2億ドルともいわれるディズニー実写映画の『ムーラン』オンラインでの公開に踏み切った作品が目立った。。ディズニーが本腰を入れる公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」で独占配信されると、世界の6割以上の国で話題を集中させた。果たして、この結果は新しいビジネスモデルを検討する動きに変えていくのか。本国では組織再編の動きが見られるなか、エンタメ界の王者がシフトチェンジを図ろうとするその狙いを推察した。
