ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
inside Enterprise

ビール市場縮小が続くなかアサヒが僅差で首位奪還

週刊ダイヤモンド編集部
2010年7月23日
著者・コラム紹介バックナンバー

 ビール大手のビール類の2010年上半期のシェア(課税ずみ出荷量ベース)が確定した。

 ビール類の総出荷量は前年同期比4.5%減の2億0753万ケースで上半期として過去最低を更新。今年は春の天候不順もあったが、市場縮小に歯止めがかからない状態を印象づけた。そんななかで、アサヒビールとサントリーがシェアを上げた。

 アサヒビールは上半期としては2年ぶりに首位に返り咲いた。シェア37.1%と、2位のキリンビールを0.7ポイントだけ上回る薄氷の勝利だが、昨年は年間シェアでも9年ぶりにキリンに敗れていただけに「トップ」の看板奪取は悲願で、今年3月に新社長を迎えたこともあり営業部門が意地を見せた格好だ。

 出遅れていた新ジャンル(第3のビール)で新商品の投入、主力の「スーパードライ」で人気俳優の福山雅治を起用したCMや、マイナス2度程度まで冷やした飲み方の提案など、需要掘り起こしキャンペーンも功を奏した。

 4社の中で唯一、出荷量が前年実績を上回ったのが3位のサントリー。高価格の「ザ・プレミアムモルツ」と、宣伝量の割に他社商品より安めの価格設定の店舗が多い第3のビールの「金麦」が好調で、シェアは過去最高の13.4%へ伸ばした。高級志向と節約志向が同居する昨今の消費者ニーズを上手にとらえたこと、この2商品へマーケティング資源を集中させたことが勝因だ。

 業界としてはボリュームが大きくて利益率が高く、「本来の味」との意識が強いビールのシェアが、4年ぶりに50%を上回ったことで「ビール復権」の期待が高まる。だが、一方で、ハイボール人気の高まりや、イオンによる1缶88円の韓国製第3のビールの発売など、ビール需要を奪う動きは激しさを増している。

 各社とも、長期的なビール離れという構造的な課題への解決策は打ち出せていない。シェア動向に一喜一憂している場合ではない。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木 豪)

週刊ダイヤモンド

今週の週刊ダイヤモンド

2017年2月25日号 定価710円(税込)

特集 弁護士・裁判官・検察官 司法エリートの没落

知られざる法曹界の真実

【特集2】
サントリーと創業家
グローバル化への試練

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


inside Enterprise

日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。

「inside Enterprise」

⇒バックナンバー一覧