NTTドコモの定額データ通信サービスがいよいよスタートしたが、通話用の電話番号とは別の回線が必要で、ストリーミングには対応しないなど、いくつかの制限がある。通信料金も最大で1万円を超える。現時点では、まだ競争力が高いとは言い難い。
「現在は利用に制約があるのも、通信速度を確保するためです。ユーザーの満足度や様子を見ながら変更していく可能性は十分にあります」(NTTドコモ プロダクト&サービス本部ユビキタスサービス部プラットフォームサービス担当部長 谷口徹哉氏)
もちろん、NTTドコモにはエリアが広いなど、見逃せない優位点もある。ユーザーによっては、NTTドコモ以外の選択肢は考えられない方もいるだろう。
ところが、本稿のために取材をしている最中にも、auが下り3.1Mbpsのサービス「WINシングル定額」を6000円台の割安感がある料金で発表した。いよいよ、大手キャリアがデータ通信定額制に力を入れ始めたのだ。もはや、NTTドコモもだまってはいられまい。競争力をつけるために、価格や利用体系を見直さざるを得ないだろう。
イー・モバイルは
さらに魅力的な高速通信を提供
さらに、11月26日には、イー・モバイルが下り7.2Mbpsという、従来比2倍の高速通信サービスを発表。12月上旬からのスタートで、驚いたことに料金は据え置きだという。
「通信速度を倍にすれば、社内のコストはかさみます。しかし、ライバル他社の動向を見極めながら、魅力的な料金を提示していこうと考えています」(イーアクセス株式会社 常務執行役員広報室長 五十嵐尚氏)