慢性的な頭痛に悩まされている日本人は約4000万人。そのうち、約2000万人以上が緊張型頭痛に、約840万人が片頭痛に悩まされている。
ところが、「多忙のために、医療機関を受診する時間もなく、日々、頭痛と闘いながら仕事をこなしている頭痛持ちの人たちに、『生活上のちょっとしたコツで、頭痛は消える、防げる』と言っても、すぐには信じてもらえません。しかし、専門家の目でみなさんの日常を見てみると、これでは、頭痛が起きても仕方がないとため息をつきたくなるような生活をしている人が、ほとんどなのです」と語るのは、9月30日発売『頭痛は消える。』の著者であり、頭痛治療のエキスパート・清水俊彦氏(東京女子医科大学 頭痛外来)。
科学的なデータとこれまでに治療してきた約200万人の体験談から抽出した選りすぐりの「頭痛を起こさない58の生活習慣」を、7つの生活シーンに分けてご紹介。その中から各2項目を7回にわたって連載。
晴天時の外出には
日傘と帽子とサングラスを
天気がいい日は、日傘を差したり、帽子を被るだけでも、かなりの直射日光をカットすることができますが、サングラスは必携のアイテムです。
ただ、外した時の光のコントラストによる刺激が頭痛を引き起こすことがあるので、それを避けるため、レンズはあまり色の濃いものはやめましょう。
光のコントラストを弱めるためには、薄い赤系のレンズがおすすめです。
また、横断歩道の白線部分の反射光が頭痛を引き起こすこともよくありますので、注意してください。
横断歩道を渡る時は、白線を見ないように注意してください。
とはいえ、頭痛持ちの人が「頭痛予防にいい」とわかっていながらも、何となく帽子やサングラスを身に着けたくない時があります。
じつは、こういう時こそ、「頭痛が来るぞ~」の重要なサインなのです。
片頭痛の前兆として、脳の血管周囲のセンサーである三叉神経の大本にあるサテライトが、興奮信号を出し始めます。
頭痛が起こりそうな時は、この三叉神経が敏感になるため、帽子の縁やサングラスのツルに対する違和感を敏感に察してしまうのです。
こういう時は、外出を控えたほうが無難です。
●ポイント:帽子をかぶりたくない時は、頭痛が始まる重要なサインと心得る