売上、コストのズレが利益に影響する
(3)利益…売上やコストでのズレは、当然のことなら利益金額にも影響します。また、売上やコストのズレだけでなく、利益金額に影響を受けるものとして、年に一度か複数回計上する経費があげられます。
年に一度計上する経費としては、決算仕訳として処理されることが多い減価償却費や貸倒引当金などが挙げられます。
決算仕訳としてこれらの経費を処理すること自体、間違ったことではありません。
しかし、一ヵ月単位で業績を把握したい経営者にとっては、月次決算という以上、決算の12分の1の数字が反映されていないと、正しい経営判断ができません。
このほか、固定資産税や労働保険料、賞与、役員生命保険料の年払いなど、年に一回か複数回の支払いが多額に発生するものについても、月割計上しておくことで正しい利益金額を把握できるようになります。
このように、売上、コスト、利益の把握に当たっては、(1)集計期間が一致しているか?、(2)年単位や半年単位で発生する経費が月単位、週単位に均一化されているか?という点が重要です。
集計期間が異なるものを並べて、売上、コスト、利益を通じて経営判断するのは、誤った経営判断につながる恐れがあり、とても危険なことです。
また、経費の計上を均一化しておかないと、本当は赤字なのに、決算仕訳が計上されるまで黒字と思い込んでしまうという誤った経営判断を起こしかねません。
今一度、日頃の仕事の現場で判断している数字の集計期間、そして経費が均一化されているかを確認してみてください。