低位株投資は高い収益性が期待できる一方で、買うタイミングを間違えると、大きく下落するリスクをはらんでいる。『低位株待ち伏せ投資』の著者・吉川英一氏に、低位株で成功するためのポイントを聞いた。

高い収益性が期待できる低位株
しかし落とし穴も……

 株式で運用しようと市場にやって来たからには、当然、高い収益を期待していることと思います。実は、高い収益の得られる銘柄というのは、その反面、リスクも高くなります。「虎穴に入らずんば虎児を得ず」と言われるように、収益とその裏に存在するリスクは表裏一体のものです。

 低位株は、高い値段で買うと、恐ろしいくらいの下落リスクがあります。株の世界では、下げるときのスピードは上昇するときの3倍だと言われるほどです。小型の低位株に投資をしていると、取引高は薄く、下落相場では売りたくても取引が成立しないことだってあるかもしれません。

 重要なのは、銘柄選び買うタイミングです。とくに問題になるのは、買うタイミングでしょう。どんな銘柄でも高いところで飛びついたのでは、あとは下落しかありませんし、下落途中で買ったのでは、引き続き坂道を谷底まで転げ落ちていくしかないのです。

 そこで、買うときこそ、慎重の上にも慎重を期してください。なるべく下値不安のない、大幅に下落したあとをねらいます。長期にわたって下値を横這っている銘柄がベストです。

チャートで横這いが長い銘柄は、売りたい投資家がすでに売っているので、これ以上は下がらないという位置に到達している可能性が高いと言えます。あとは長期の月足チャートを見て、株価が一定のサイクルを描きながら上下を繰り返している銘柄で、チャートの谷底付近にあるものを選びましょう。