日本を代表するトヨタやキヤノンに投資をしていては、儲けるチャンスは少なくなるという。今話題の『低位株待ち伏せ投資』を上梓した吉川英一氏に、個人投資家が勝てる銘柄とそのポイントを聞く。
10年のうち9回も
5割高以上になる銘柄があった
株式市場には大きな波があります。相場と名のつくものはすべて底と天井を繰り返しています。金やプラチナ、原油などもそうですし、為替や不動産もそうです。日経平均やトピックス、そして個別株も底をつけたり天井をつけたりしています。
まずは、長期のチャートでこの大きな谷と山を見てください。株であれば10年の月足チャートがいいと思います。
市場全体は今どうなのかを確認する意味で、日経平均の10年チャートを見てみましょう。2007年から下げ始めて、その後のリーマンショックで2009年まで上昇はありませんでした。この間に株をやっていた人は、ほとんど勝てなかったはずです。
その後、揉み合い相場に移行して、2013年からアベノミクス相場によって日経平均は2倍以上に上昇しました。
つまり、日経平均に組み込まれているようなトヨタやキヤノンなどを買っていた投資家は、この10年で1回しか大きく儲けるチャンスはなかったということになります。