なぜ、それでも多くの人が
望まない経験をしているのか?
あなたが望まない経験をしているなら、望まない何かに関心の大半を向けているとしか考えられません。
望むものについて考えていると思い込んでいても、実際は正反対のことを考えていることがあります。つまり、
「元気になりたい ←→ 病気になりたくない」
「経済的安定を得たい ←→ お金がない経験をしたくない」
「ゆるぎない関係で結ばれたい ←→ 一人でいたくない」
と考えてしまうのです。
考えることと手に入るものの波動は常にぴったり一致するので、今考えていることと経験していることを意識して関連づけてみるといいかもしれません。
明確な願望を放ったとしても、願望そのものではなく、願望が生まれるきっかけとなった正反対の状況に焦点を戻してしまうことがよくあります。すると、あなたの波動は願望そのものの波動ではなく、願望が生まれた理由に基づく波動となります。
たとえば、自動車が古くなって修理を繰り返し、新しい車が欲しくなったとします。
ところが、あなたは新しい願望にすぐに注意を向けて新車のことを考え続ける(そうすることで願望とあなたの波動を調和させる)代わりに、現在ある古い車を振り返り、新車が欲しくなった理由に意識を向け、「この古い車は気に入らない」と言うのです。
このとき、あなたは気に入らない車に目を向けることでそこに波動を戻しており、新車に波動を合わせていないことに気づいていません。「どうしても新しい車が必要だ」と言いながら、古い車の欠点ばかりに注目しているのです。
新しい車が必要だと口にするたびに、知らずに不愉快な現状の波動を強めていて、新しい願望と波動を合わせることからも、求めているものを受け取る態勢からも自分を遠ざけています。
望まないものに意識を向ければ向けるほど、望むものは手に入らなくなります。要するに、新車のことを主に考えていれば新車は着実に近づいてきますが、現在ある車のことばかり考えていれば新車はやって来ないのです。
あなたがある思考に焦点を絞れば、その思考の波動が体内で活性化します。ですから、今何に関心を向けていても、関心を向けた思考の波動が活性化します。
その思考から関心をそらせば、それによる波動は活動を休止します。
ある思考の働きを意識的に止める唯一の方法は、別の思考を活性化させることです。つまり、ある思考から意図的に関心をそらすには、別の思考に関心を向ければいいのです。