今回は番外編として“日本一ビジネスパーソンを高く売る男”の異名を持つ、エリエス・ブック・コンサルティング代表取締役の土井英司氏をゲストにお送りする。Amazon.co.jpでカリスマバイヤーとして名を馳せ独立した彼の仕事は、ビジネス著者のプロデューサー。数々のベストセラー作家を輩出し、時代に必要とされる作家を生み出すことを生業にする彼の仕事から垣間見える “特別扱いされる存在”になり、ビジネスパーソンとして成功する秘訣について聞く。

あの『バカでも年収1000万円』伊藤喜之氏も
土井氏の作家養成コース卒業生

企業競争が「スタジオジブリvsアマゾン」化する時代に<br />30代で“特別扱い”されるためのキャリア設計とは?<br />――『20代で人生の年収は9割決まる』著者<br />土井英司氏【前編】どい・えいじ
1974年生まれ。株式会社セガ・エンタープライズ、日経ホーム出版社の就職雑誌『日経アドレ』編集を経て、2000年にAmazon.co.jpの立ち上げに参画。『ユダヤ人大富豪の教え』(50万部突破)、『プログラムはなぜ動くのか』(17万部突破)をはじめ、次々にベストセラーを仕掛ける。2001年、同社のCompany Awardを受賞。2004年、エリエス・ブック・コンサルティング設立。出版コンサルタントとして、数々のベストセラー作家を輩出。日刊書評メールマガジン「ビジネスブックマラソン」(読者5万人)を配信中。著書に『「伝説の社員」になれ!』(10万部突破)、『20代で人生の年収は9割決まる』(5万部突破)

南 現在、著者のブランディングやプロデュースをされているということですが、具体的にはどのようなことをされているのですか?

土井 弊社では『10年愛されるベストセラー作家養成コース』というものを開催しています。この講座は本を書く前に受ける6ヵ月講座で、出版のノウハウから自分の強みの発見、表現技術、マーケティングなど、著者として必要なあらゆる知恵が身につくように体系的に設計されています。

 昨年7月末に出版し、既に8万部が売れた『バカでも年収1000万円』(DOLでの紹介記事はこちら)の著者伊藤喜之さんはここの卒業生です。この講座の中で一番重要なところは“自分の強みの発見”です。伊藤さんは運動だけが自慢の青年でした。今でこそ年収1000万円超の29歳のビジネスパーソンなのですが、かつては「お前は本当にバカ。生きている価値がない」と就職先のベンチャー企業の社長に吐き捨てられたほどだったのです。

南 それは相当なものですね(笑)。その壁を超えた彼の強みとは何だったのでしょうか?

土井 徹底的な強みの分析の結果、彼の強みは、

・正直であること
・人に言われていいと思ったことは即行動に移すこと

 であることがわかりました。