「“軽い1杯”なのだから、近くのチェーン居酒屋でいいのに…」

 などとGさんは思いましたが、Sさんは「俺に任せなさい」と言わんばかりの自信満々な態度でGさんを店内に案内しました。

 すると、明らかにSさんはその店の常連のようで、カウンターで飲んでいる他の客と、

「久々ですね。ゴルフ行っています?」

 などと世間話を交わしています。Gさんは通された席で1人、10分くらい待たされてしまいました。

「ゴメン、ゴメン。この店で仲良くなった常連さんと話し込んでしまった。さて、何を飲む?焼酎にする、それともビールにする?」

 Sさんが聞いてきました。ちなみにGさんは「軽く1杯くらいなら」と思い、ついてきましたが、お酒は強いほうではありません。

「では、焼酎のお湯割りお願いします。先輩、それほどお酒に強いほうではないので薄めでお願いします」

 と、注文しました。すると運ばれてきたのはSさんのボトル。1杯お湯割りをつくると空になり。Sさんは新しいボトルを追加しました。さらに、

「料理は適当に任せてもらっていいかな?」

 Sさんがそう言い出し、カウンターに向かって「適当によろしく」と声をかけると、あとから刺身や揚げといったつまみが続々と出てきました。

 そうやってSさんと飲みながら会話を始めたのですが、この飲み会はGさんにとって“大迷惑な機会”となっていきます。

早く帰りたいのに帰してくれない
先輩が“職場の実態”を延々と講義

「ところでGさんは、何で転職してきたの?」
 「うちの会社で仲良くしているのは誰?」
 「上司のBさんのこと、どう思っている?」

 なんと、Sさんの質問攻めが始まってしまったのです。