グローバル方式で大事なことは他にもあるが、当時の「転職+本物のグローバル環境」にアップアップだった筆者には、染み入る言葉だった。

 この彼女との話をきっかけに、筆者は本当の「グローバル流仕事術」を模索するようになり、複数のグローバルのプロジェクトをこなし、仕事以外の活動にもチャレンジするようになったのだ。

巷のノウハウ本では仕事の最速化が
絶対に不可能な理由とは?

 最近、仕事の時間短縮に関するノウハウ本が巷に溢れている。正直、ある程度はこのノウハウで時間短縮は可能だ。しかし小手先のテクニックだけでは、仕事以外の活動の時間を生み出すほど、仕事を最速化することは絶対に不可能なのだ。

 その証拠に、昨年から毎日のように「働き方革命」が叫ばれ、関連書籍が話題になっているにもかかわらず、日本企業で長時間労働が大きく改善されている様子はないではないか。

 では「働き方革命」を達成するには何が必要か。それはまず、「自分が本当にやりたいことを見つける」ことだと筆者は考えている。当たり前のように聞こえるが、「自分がどうしてもやりたいこと(夢や志や目標値))」を見出すからこそ、人は本気になり、最高のパフォーマンスを生み出すことができるのだ。

 筆者が自身の「働き方革命」を成功させることができた要因は、グローバルマネジャーとして働くことへの強い憧れであった。新しい領域では勉強を強いられ時間がかかることも多かったが、自分が望んだことだったからこそ、忙しくても前向きに取り込むことができた。

 新しい仕事への挑戦としても、仕事以外のやりたいことを止めることができないし、仕事以外のやりたいことへの夢も希望も期待も、やればやるほど膨らむもの。だからこそ、仕事を最速で終わらせることを常に意識することとなったのだ。忙しい中で、どうしても仕事を最速化せざるを得ないため、全部の仕事をやり抜くのではなく、肝となるタスクに絞り、確実に納期通りに終わらせることも可能となった。仕事の完了の確度を最大化し、時間当たり・日当たりの仕事生産性の最大化を達成したのだ。

 日本人の多くは、日々の仕事を「終わらせること」が人生の目標のようになってしまっている。対してグローバル社会では、日々の仕事は「人生を楽しむための一手段」と考えている。人生の楽しみである家族や友人と過ごす時間や、地域社会への社会貢献、趣味兼副業を謳歌するために仕事をする。大切な人との時間やパラレルキャリアのために、本業を時間内に最大バリューで終わらせるように徹底しているのだ。