前回、婚活市場で今一番ホットなパターンである「尊敬婚」についてお話ししたが、では実際はどんな人がこちらに当てはまり、結婚することができるのだろうか。

 2つの事例を見てほしい。

 まず一つ目の事例は、年収1000万円の会社役員の41歳の女性に、年収500万円の39歳会社員男性が「記念受験」したケースだ。

 この会社役員の女性は、当初は自分と同等の男性を探していたのだが、なかなか条件に合う人が見つからず婚活に苦戦していた。

 そこで、私が「思い切って好みで選びなさい」と言ってみたことで彼女の運命が大きく変わったのである。年収も年齢も無視したら、いい人を見つけてしまったのだ。

 申し込みを受けた男性は、年齢も年収も上で、今まで婚活で会ってきた人とはまるで違う、ある意味“圏外”の人。当初は「間違えて申し込まれた?」と思ったほどだった。

 とはいえ、柔軟な彼は、思い切って彼女に会ってみることにした。自分とは分不相応な学校への受験に挑む、「記念受験」の心境である。

 しかし実際に会ってみると、居心地もよく、すぐに交際がスタート。女性側からデートコースを提案したりするなど積極的な姿勢も、他の待ち姿勢の女性とは大きく違い、彼にとっては新鮮であり一層居心地よく過ごせたのである。

 男女ともに仕事を大切にしてきたため、互いの姿をリスペクト。あっという間に二人はゴールインした。尊敬婚のモデルケースのようなカップルである。