確かに単に情報収集するうえでは、新聞よりも普段利用しているインターネットのニュースから探したほうが、効率よく探せると言えるでしょう。しかし、「自分の興味のない情報も満載」なのが新聞です。情報をうまく要約したり、自分の意見を発言したりすることのトレーニングに狙いがある場合には、普段ならば接しない情報は非常に効果的なのです。なぜならインターネットで同様のことをしようとすると、無意識に無難な情報や偏った情報を選んでしまうなど、個人差が生じるからです。それを説明した上で実際にワークは新聞を使用して行いました。

 冒頭のフリーターの方が言うように、今や情報はインターネット上にいくらでも溢れています。もちろん、各新聞社も電子版を提供しているという点では紙媒体よりもネットのほうが主流になっているようです。電子版では記事の見出しが一覧できることに加え、過去記事の検索と保存ができるなど、紙媒体にはない強みがあります。ただし、有料会員限定記事も増えています。無料の会員登録だけでは有料記事全文を一部しか見ることができないため、その媒体からしっかり情報を得るには十分とはいえません。こうしたこともあり、インターネットで記事を閲覧するだけでは不十分なのです。

面接官がなぜ
「興味のあるニュース」を尋ねるか

 企業に応募し、面接に進むと、面接官が「興味のあるニュース」を尋ねます。なぜなら世の中の動きや情報にきちんとアンテナを張り巡らしているだろうかという姿勢を確認したいからです。さらに言えば、日々のニュースや出来事について、面接官が「あなたはどう思うか?」を尋ねることで、一面的にとらえているのか、ネットやテレビのニュースなどに流れた記事と同じような見方をしているのか、オリジナルな見方をしているのかなどを見ています。もちろんこれ以外にも様々な角度から人物面をチェックしますが、社会や経済の動きに関心を持っているかという点も非常に重要な要素です。

 なぜならこういった未知の世界である社会や経済の情報を積極的に知ろうとする姿勢は、志望する企業や業界の選択理由にもはっきりと現れるからです。例えば積極的に企業の情報を得ようとしなければ、企業のホームページを見て、丸暗記した企業理念をそのまま読み上げることになりかねません。その理念を受けて自分がどう感じたか、共感したのか、疑問に思ったのか、感動したのかなど、自分自身の意見を明確にしていく必要があるのです。

 このようなことから、新聞やインターネット上のニュース記事を知るだけでなく、そのニュース記事を整理し、自分の意見を言うことで自分らしさが出てきます。興味のあるニュースを聞かれて、そのままニュースを読み上げるのは小学生でもできることです。