目下、中国で起きているのは「韓国企業」であるロッテのボイコット事件だが、2015年に韓国では「日本企業」であるロッテのボイコット事件が発生している。

 2015年に、ロッテはチョコレートの広告に、韓国のフィギュアスケートの国民的ヒロインであるキム・ヨナではなく、日本の浅田真央を登用したが、浅田真央はキム・ヨナの最大のライバルと見なされていただけに、この広告はまるで日本人が韓国人を挑発しているように受け止められた。

 そこで、韓国のネットユーザーはロッテボイコットキャンペーンを開始したのである。

 これはまだ終わりではなかった。2015年、韓国のテレビ局は辛格浩の息子・辛東主(シン・ドンジュ)を取材した。彼はロッテグループで最も発言権が大きい人物の一人だが、韓国語を話すことができるにもかかわらず、日本語で回答したのだ。

「言語」即ち「出身」である。

 その年はちょうど終戦70周年(韓国では日本降伏70周年)にあたり、辛東主の日本語は分かるが韓国語は分からないという態度は、歴史的なコンプレックスが非常に強い韓国国民の怒りと不満を誘発したわけだ。

 2014年には、駐韓日本大使館がロッテ系列のホテルで、自衛隊創設60周年のイベントを準備していた。その事実が明らかになると、民衆はホテルに押し掛けて抗議した。最終的に、日本側はイベントを大使館内で開催せざるをえなかった。

 血筋は韓国なのか、日本なのか──これは韓国ロッテグループの抜け出すことができない悪夢である。たとえ韓国ロッテ理事長の辛東彬(シン・ドンビン)が記者会見で「ロッテは韓国に属している」と叫んでも、韓国人の不満を根本的に払拭することはできなかった。

“忠誠心”を示すために、韓国ロッテは123階建てのソウルロッテワールドビルに巨大な韓国国旗を張り付けた。この国旗は、しっかり根づいてしまった「日本がバック」という韓国ロッテの“原罪”に対する“贖罪”の意味を持つ。