「権力を振りかざす上司と働くのが嫌だ」
「権力に振り回されずに仕事をしたい」
「権力争いを見るのはこりごりだ」
そんなふうに思っていませんか?
「権力」という言葉を聞くと、ネガティブに捉えている人が多いようです。特に、権力を乱用している人を目の当たりにしたことがある人は、「ああいう人にだけはなりたくない」と思ったり、「反面教師として接しよう」と割り切って仕事をしているかもしれません。
また、権力を振りかざしている人を見て、「どこまで権力に従わなければならないのだろう」「権力に従わないとどうなってしまうのか」と悩んだことがある人もいるでしょう。
職場での「権力」――。
私にも、こんな苦い経験があります。
当時補佐していた役員(以下、A氏)が海外出張に行っていたときのことです。
出張中に突然、A氏は解雇を言い渡されました。その通知に憤りを覚えたA氏は、その夜に出張先で、会社のクレジットカードを使って、200万円もの買い物をしたのです。買い物のほとんどが、私的なものでした。
私がこの事実を知った時、背筋が「ゾッ」とするとともに、権力を持つ人の怖さを知りました。